展覧会 明治のこころ モースが見た庶民の暮らし
会期 2013年9月14日~12月8日
会場 江戸東京博物館(東京・両国)
エドワード・モースは1877年(明治10年)御雇い外国人として東京大学の動物学教授に就任。大森貝塚を発見した人です。
明治10年から3度に渡って(通算4年)日本を訪れたモースは日本の庶民の暮らしや心根に魅せられ多彩な品々を記録として持ち帰ったのです。
展示しているものは普通の生活の中で使用されていた物。新品ではありません。こんな物まで持ち帰ったのかと思うほど多岐にわたっています。例えば「下駄」。130年前の泥付きです。モースはカタカタ響く木造の履物としてメモをとって細かくスケッチしていました。
他にも着物・腰巻・くし・かんざし・お歯黒道具・うちわ(なんと鏡付き)・台所用品・皿・お椀・鰹節削り器と鰹節(本物)・ぞうきん・枕・銭湯券・子供の手習い帳(たくさん練習したのでしょう文字が見えない程真っ黒)・着せ替え人形(カツラ付きがおもしろい)・お面・虫カゴ・すごろく・大工道具・店看板などたくさんあって書ききれません。
なかでも一番驚いたのは海苔(缶入り)・ビン入り砂糖菓子・金平糖・干菓子・イナゴの佃煮など130年前の食べ物も展示されていました。
モースは何でも細かくメモとスケッチをして記録を多く残しています。
ぞうきん掛けのやり方・おはじきのやり方・箸の持ち方・包装された鶏卵などあらゆる事を記録、日本人の心根にも触れて書き記しています。そこに書いてあるモースの残した言葉が会場のあちらこちらに掲げれているのを読むと心に沁みます。
最後の会場には「生き人形」が展示されています。生き人形とは「活きるが如く造りたる」人形という意味で幕末から明治にかけて見世物興行などに使われて大流行したそうです。
まさに130年前の日本人がそこにいるようでした。
明治の子どもたち